生きものアルバム

散歩などで出会った生きものたちについて、備忘録を兼ねてアルバムを作っていきます。更新は不定期て、ちょっとずつです。

カルガモ(カモ目カモ科マガモ属)

(2024年9月 さいたま市
地味な配色の中で、黒いクチバシの先端の黄色だけが鮮やか

(2024年4月 さいたま市
こうして翼を広げると派手ではないけど綺麗。翼鏡(青い光沢のある部分)が見えると全然違う。

雌雄同色なので♂♀の判別は難しい。

(2024年5月 北本市
おしりの方の上尾筒、下尾筒は♂の方が濃い、光沢のある黒で、身体もやや大きいのが♂*1ということなので、左側が♂たぶん♂、たぶんだけど…

 

1 ヒナの成長

① ほやほや

(2025年5月 さいたま市
ヒナ時代はぬいぐるみのような可愛さ。クチバシがピンク色なのは、まだ孵化したばかりだからかな。

ほやほやの子たちは10羽いて、これまで見た中で最多。1回の産卵数は10~12個*2だという。孵化直後で亡くなった子がまだいない・あるいは少ないからなのだろう。この日も観察している間に早くも1羽消えていた…
② ご両親の面差しに似て来られましたな

(2021年6月 さいたま市
別の年の6月上旬に撮ったものだけど、全体に少しだけ大人びていて、クチバシも黒い。ちなみに数は5羽ほど。
③ 大人まで、あとひと息

(2021年7月 江戸川区
7月末。母鳥とまだ一緒ではあったけど、もうヒナとは呼べない若者っぽさ。兄弟姉妹はもっといたに違いないが、今は2羽だけになっていた。

2 今は気楽に

抱卵と子育てをするのはメスで、抱卵が26~28日、ヒナは100日ほどで親と同じくらいの大きさになる*3。春産卵して子育てが終わるとそろそろ秋の風、て感じでしょうか。オスは子育てには参加せず離れてのらくら?過ごして、秋にはまたメスたちと合流してつがい形成が始まる…というサイクルなのだろう。

(2021年7月 江戸川区)ということは…

(2021年7月 江戸川区
のんびり水圧を愉しんでる君たち、さては♂だな??

3 求愛と交尾

夏の終わりから秋にかけては、しつこく追っかけまわしたりバシャバシャ踊ったりガーガー五月蠅く鳴いたり、ざわざわした場面に出くわすようになる。

(2021年8月 さいたま市

(2022年9月 さいたま市

渡りをする他のカモたちと違って時間的・体力的余裕があるんだから、そんなに急いで相手選びをしなくてもいいように思うのだが、カモ共通の習性なのか、渡りをしない場合でも何らかのメリットがあるのか、カルガモも冬の間につがい形成をすませてしまうことが多いようだ。

愛の屈伸運動、そして…

①伸びて

(2020年12月 さいたま市

②縮んで

③また伸びて。すると相手も

④求愛に応えて伸び縮み(やや控えめ)

⑤弧を描くように回って正対

⑥乗っかりやすいように姿勢を低くしてくれる

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⑦交尾の体勢

でも今は冬。これで産卵するわけではないので、疑似的な行為だと思われます。

⑧完了しました

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⑨お互いに翼バサバサきぬぎぬメッセージ?

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おくれて来た春

そんなわけで、冬場にカップル成立できれば春は

(2019年4月 さいたま市
カップル成立してれば、こんな感じでまったりデート

独り身だと…

(2024年4月 さいたま市
4月ももう半ば過ぎ、フリー♀も少なくなり、♂たちは皆必死でアピール

何が決め手になったのか、一羽を選んでカップル成立した模様。他の♂たちは順次解散していった。

 

4 バフ変個体(と思われる)【2026.2.7追記】

(2026年1月 さいたま市
通常より明らかに色が薄い。「バフ変」と呼ばれる生まれつき色素が少ない個体…だと思う



 

 

 

【MEMO】

薄茶と白っぽいクリーム色が基調の地味なカモ。他種のカモの♂たちが派手な生殖羽に変身する中、1年を通して見た目が殆ど変わらず、地味さを貫く。また、多くが冬鳥である日本のカモ類の中では珍しく、一年中見られる留鳥である点も他と違っている。

生息域は広く、川や池沼はもちろん人工的な池や水路にもいるし、かと思うと海で見かけたこともある。公園などにいるものは人間=餌をくれるナニカ という認識を持ってるのか警戒心も強くなく、近いところでじっくり見ることができる。母鳥が生まれて間もないヒナを引き連れて安全な場所に移動する「カルガモの引っ越し」も有名。水鳥の中では一番身近な鳥だろう。

雑食性で植物の葉や果実を好む*4ということで、陸を歩き回って採食している姿をよく見かける。植物中心とはいえ、意外とミミズや水生昆虫、魚類なども食べているようだ*5

また、都市部にいると気づきにくいが、水田で種籾を食べてしまう等の食害もあるそうで*6、これは渡りをせずに春以降も居座る留鳥ならではの被害だと言える。

ところでカルガモの漢字表記は「軽鴨」。なんかしっくり来ない。名前の由来について本やネットでさらっと調べるた限りでは諸説あるようだけど定説はないらしい。もう少し詳しく調べたら面白いカモ。

 

*1:氏原巨雄・氏原道昭、『決定版日本のカモ識別図鑑』、誠文堂新光社、2018年V3.0、P92

*2:内田博、『日本産鳥類の卵と巣』、まつやま書房、2019年、P22

*3:同上

*4:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P48

*5:樋口広芳監修・高野丈著・写真、『探す、出あう、楽しむ 身近な野鳥の観察図鑑』、ナツメ社、2022年、P54

*6:Bird Research News Vol.3 No.10